伊那谷は煙火の製造に免許が必要になる以前、各地で手作りの花火が盛んであったが、その伝統が上清内路・下清内路に生きている。清内路では神社の境内に囲矢倉を組み、これを中心にさまざまな仕掛け花火が奉納される。準備は、煙火師の免許をとった者が夏頃から取りかかる。
江戸時代、清内路は煙草の産地として知られるが、三河へその行商に行った人々が花火の製法を教わって持ち帰ったのが始まりといわれている。古くは享保16年(1731)に竜勢を打ち上げた記録が残っている。